これまでの「現金精算式コインパーキング」で、どのような課題があったのでしょうか?
一番大きかったのは、やはり現金まわりの負担です。
- 集金業者さんによる現金回収のコストが年々上がっていたこと
- 働き方改革の影響もあって、回収の回数や時間帯に制約が出てきたこと
- 現金が絡むことで
- 釣銭切れ
- 硬貨詰まり
- 紙幣が詰まるなどの機器トラブル
がどうしても多く、そのたびに現場対応やお客様対応が発生していたこと
こういった要素が積み重なり、「現金を前提とした運営をこのまま続けていくのは難しくなっていくだろう」という危機感がありました。
キャッシュレス化を検討される際、「現金+キャッシュレス」ではなく「キャッシュレス専用」に振り切る選択をされた理由は?
キャッシュレス化には大きく2パターンあると思っています。
- 現金精算機にキャッシュレス機能を“足す”
- 思い切ってキャッシュレス専用に振り切る
高齢のお客様や、どうしても現金しか使わない方もいらっしゃるので、全てを一気にキャッシュレスにするのは現実的ではありません。ですので、エリアや物件を見極めながら、徐々にキャッシュレス比率を上げていく方針です。
その中で、社長をはじめ会社として「将来的にはキャッシュレス化を進めていくべきだ」という強い思いがありました。
また、将来を見据えると、
- 管理会社やメンテナンス会社の人員確保
- 緊急出動・トラブル対応をどこまで続けられるか
といった課題は必ず大きくなっていくと感じています。
キャッシュレス専用でトラブルの種を減らし、コールセンターでの対応に集約していけるのは、将来の管理体制を考えた時に大きなメリットだと判断しました。
近隣の大型商業施設でも、ほぼキャッシュレスのみの運用が始まっていたことも、一つの追い風になりましたね。
「Raku-P LIGHT」(機器なしタイプ)を導入した際の印象はいかがでしたか?
まず感じたのは、駐車場の立ち上げがとてもスムーズだということです。
- 設置物が従来のコインパーキングより明らかに少ない
- 精算機を据え付ける工事が不要
そのため、通常のコインパーキングを作るよりも短期間でオープンできました。
看板の作り方や表示内容については、事前にしっかり勉強させていただきましたが、そこさえ押さえれば問題なく進められたと感じています。
システムへの登録作業も、社員が扱う分には特に大きなハードルはありませんでした。
現場スタッフの運用面ではいかがでしょう?スマホでの巡回など、最初は抵抗もあったのでは?
おっしゃる通りで、最初はやはり「スマホでチェックする」というスタイルに抵抗感はありました。
紙のチェック表に慣れているスタッフも多かったので、最初は戸惑いもありましたね。
ただ、一度慣れてしまうと、逆に紙に戻るメリットはほとんどないと感じています。
- 紙やチェック表を持ち歩く必要がない
- スマホ1台で巡回・チェック・報告まで完結する
今では「スマホ1つで全部できるのは便利だ」という声が多いです。
既存の現金駐車場を「Raku-P」(ナンバー認識型・完全キャッシュレス)に切り替えた際の苦労は?
ここは正直、ハードルが高かった部分です。
もともと現金精算機があった駐車場を、そのままRaku-Pに切り替えたため、
お客様が「今まで通り現金で払えるだろう」と思って入庫され、お帰りの際に「お金を入れるところがない」「精算機はどこ?」
というお問い合わせが、切り替え当初はかなり多く発生しました。
ただ、その期間を乗り越えてしまえば、徐々にお客様のほうも慣れてきて、
今では大きな混乱はなくご利用いただけている感覚です。
設置業者さんに伺ったところでも、
- 精算機がないぶん機器構成がシンプル
- 通常の機械を設置するより、工事そのものは楽
という評価をいただいています。
キャッシュレス専用化によって、管理・運営面で一番大きく変わった点はどこですか?
一番は、やはり現金管理から解放されたことです。
- 集金業者による現金回収業務がなくなった
- 回収した現金を数える作業も不要に
- Raku-P側から送られてくる月次の売上明細を確認するだけで、金額が把握できる
これらの結果として、事務作業の手間と時間が大きく削減されました。
現金を扱うリスクや負担が減ったことも、企業としては非常に大きいです。
また、機械トラブルという意味でも、
- 硬貨詰まり
- 釣銭切れ
- 紙幣が入らない
といった、現金精算特有のトラブルはほぼ無くなりました。
今は、コールセンターでの対応や「使い方のご案内」が中心になっており、トラブル対応というより、サービス案内の比重が高くなった感覚です。
ナンバー認識における未払いのお客様対応など、運用面の課題はありますか?
未払いの方が出られた場合、コールセンターと連携しながら最終的な支払いを確認しますが、導入当初は「どのタイミングでこちらが動いていいのか」の感覚が掴みきれていませんでした。
- 翌日に同じ車両を見つけてお声がけした時に「もう連絡して支払いましたよ」というケース
- コールセンターでの決済確認とのタイムラグ
このあたりは、運用を続ける中で慣れてきた部分もありますが、キャッシュレス特有の“情報が見えるまでの時間差”への理解は必要だと感じています。
お客様からの反応や要望で印象的だったものはありますか?
現場でお会いしたお客様からは、さまざまなお声をいただきます。
現場作業や電気工事をされている方からは、「紙の領収書がその場ですぐ出てきたほうが会社への精算申請はしやすい」というご意見。
一方で、「紙の領収書はいらないので、電子で十分」というお客様もいらっしゃいます。
利用者様の電子化の進み具合によって、ニーズが二分されている印象ですね。
そのため、今後は
- 領収書ダウンロード方法の案内を現場で分かりやすく掲示する
- 急いでいる方でも後から落ち着いて確認できるような導線を用意する
といった工夫が必要だと感じています。
Raku-Pの管理画面や、サポート体制についてはいかがですか?
サポート体制に関しては、レスポンスが早く、非常に助かっています。
担当の方・コールセンターともに、こちらの問い合わせに対してきちんと対応していただいている印象です。
一方で、改善要望としてお伝えしているのは例えば次のような点です。
Raku-P LIGHTのチェック機能について
- パートスタッフは高齢の方も多く、チェックの消し忘れや誤操作が起こりやすい
- 「上位権限者のチェックは下位権限者が上書きできない」といった権限管理の仕組みがあると、ミス防止につながるのではないか
- データ分析機能の強化
- 稼働や売上の分析を、もう少し簡単に・深くできるとありがたい
こちらは、Raku-P側で機能追加を進めていただいていると伺っています
また、利用者向けのサービスサイトも刷新されると伺っており、今後さらに使いやすくなることを期待しています。
Raku-P/Raku-P LIGHTを導入したことで、「稼働」という観点ではどう変化しましたか?
■ Raku-P LIGHT(機器なしタイプ)
- オープン直後は「ここに停めていいのか分からない」という心理的ハードルがあるのか、最初の1〜2か月は利用が伸びづらい傾向がありました。
- ただ、一度利用がつき始めると、一気にほぼ満車状態が続くようになるケースが多いです。
- 設備コストが抑えられている分、Raku-P/Raku-P LIGHTを導入したことこともあり、当初想定していたよりも稼働はかなり良いと感じています。

■ Raku-P(ナンバー認識型・既存駐車場の切り替え)
こちらは、既存の現金利用のお客様が多かったこともあり、馴染んでいただくまでに時間がかかった印象です。
「現金が使えると思っていた」「精算機はどこ?」といったお問い合わせが、切り替え当初は集中しましたが、徐々に減ってきました。
数ある選択肢の中で、「Raku-P」を選ばれた決め手は何だったのでしょうか?
大きくは2点あります。
- 完全キャッシュレス前提の仕組みであること
多くのサービスが「現金精算機+キャッシュレス」という“追加機能”の位置付けである中、Raku-Pは最初からキャッシュレス専用として設計されている点に魅力を感じました。
- ポール内のAIによる継続利用・未払い対応の仕組み
- 一度未払いが発生した場合、次回利用時に追加精算ができる
- 「前回未払いがありました」という情報を通じて、利用者の方に払い忘れを意識していただくきっかけを作れる
多くの他社サービスでは、未払いが発生すると、「コールセンターで個別に対応して終わり」というケースが大半です。
その点、次回利用時に自然と周知できる仕組みがあるのは、非常に大きな違いだと感じています。
ポイント還元や会員向け自動決済についての印象はいかがですか?
ポイント還元については、非常に良い仕組みだと思っています。
- 月次レポートを見ても、ポイント利用率はかなり高い
- リピート率も高く、「いつも同じ方が長く使ってくださっている」ことが分かる
一方で、あるエリアではリピート率が高すぎて、
- 朝7:30〜8:00の間にほぼ全区画が埋まってしまう
- 新規のお客様がなかなか入れない
という状況も出てきています。
長時間利用の方にとっては非常にお得ですが、その分回転率とのバランスは今後の課題だと感じています。
自動決済については、まだ導入箇所が少ない段階ですが、今後、箇所数が増え、業界全体で「自動精算」という概念が広まってくれば、大きな武器になっていくと期待しています。
業界全体で、今後キャッシュレス化はどう進んでいくとお考えですか?
大手の運営会社さんが「新規駐車場はキャッシュレス専用でいく」と発表されたこともあり、業界全体の流れは完全にキャッシュレスに向かっていると感じています。
その中で、弊社としては、
- どのタイミングで
- どのエリアから
- どの程度のスピードで
キャッシュレスへの比率を高めていくかが重要だと考えています。
既に長崎エリアでは弊社がある程度の基盤を持っていますので、Raku-Pさんと一緒にキャッシュレス駐車場を増やしていき、「ここに来ればキャッシュレスでスムーズに停められる」エリアを作っていきたいですね。
最後に、今後Raku-Pに期待することがあれば教えてください。
Raku-Pさんには、これまで通り、
- 現場の声を拾っていただきながらの機能改善
- 管理画面のデータ分析機能の充実
- 利用者向けサイトの使いやすさ向上
を期待しています。
今後もRaku-Pさんと一緒に、キャッシュレス駐車場の普及に取り組んでいきたいと思います。

